論説・ポンプあいらんど
2017年3月13日 print

信頼獲得に向けた一斉訓練

 先週8日の全石連理事会で、全国の中核SSと小口燃料配送拠点、また今後、全国に整備される住民拠点SSなど自家発電機を備えたすべての組合員SS・事業所に対し、年に2回、発電機の自主稼働訓練を実施するよう呼びかけることを決めた。森洋全石連会長が提案したもので、翌9日の全国理事長会議で理事会決議とその主旨を詳しく説明し、全国的な取り組みにしていくよう強く要請した。
 中核SSと小口配送拠点は東日本大震災を教訓に、緊急車両や病院などへの燃料供給拠点として整備された。現在、中核SSは全国に1633ヵ所、小口配送拠点は473ヵ所指定されている。
 昨年4月の熊本地震で、被災地の中核SSと小口配送拠点が見事にその役割を果たした。巨大な送電鉄塔が倒壊し停電が続く中、中核SSなど発電機を備えていたSSが緊急車両や病院への燃料供給を行い、小口配送拠点が電力会社の電源車に燃料をピストン輸送し被災地支援に尽力した。8月末の台風10号災害で孤立した岩手県岩泉町で緊急車両や電源車に燃料供給を行ったのも、中核SSである。
 こうした取り組みによって発電機のSSへの配備の必要性が認識された。森会長は「地域の中小SSが災害時にその役割を果たすためにも発電機の整備は不可欠。しかし、設備を備える余力がない。異例だとは思うが10分の10の補助率でお願いしたい」と訴え、それが実現した。今後4年間かけて全国に8千ヵ所整備する。この住民拠点SSに、全国の組合員が名乗りを上げている。数年後には中核SSなどを含めて、1万ヵ所を超えるSSに発電機が配備される見通しだ。
 森会長は「我が国は災害大国である。南海トラフ地震や首都直下型地震も心配されている。まさかの時に発電機を備えたSSが機能しないと『最後の砦』たるSSの評価が変わる。国民からお叱りを受けることにもなる」「だからこそ、3月11日の東日本大震災、9月1日の防災の日を中心に発電機を一斉に稼働させて、災害がいつ起きても迅速に対応できるよう備えなければならない」と提案した。
 自らが常に災害時に備えて訓練することで、SSが国民生活に欠かせないインフラであることへの理解が深まる。この信頼の獲得に向かって、全石連が動き始めた。