企画記事

SS撤退増に不安感

売却先次第で競争激化 組合の組織力にも影響

 需要減少や過当競争激化によってSS事業を取り巻く環境は年々厳しさを増しており、SSやその関連事業の売却や譲渡を決断する業者は少なくないが、その売却先が量販店や元売販社となっている事例が散見される。将来は過当競争勃発の火種となる恐れもあり、不安を隠せないでいる地場業者は数多いが、組合の組織力低下にもつながることから、絶えず動向を注視していく必要がある。

近畿各地の激戦地ではSSの撤退も続いている

 大阪を拠点とした広域ディーラー・スタンダード石油大阪発売所による元売販社へのSS事業売却(既報)報道は近畿各地のSS業者に大きな衝撃を与えた。同社は現在、独自に発行しているプリベイドカードの清算を実施しているが、畿内の特約店幹部は「経営に行き詰まって銀行に差し押さえられ競売物件になるよりも、高く売れるところに話を持っていくのは当然のことでは」、特約店社長は「企業そのものが生き残るために、これからも同じ選択をするSS業者は出てくると思う」と指摘する。
 売却先によっては今後、量販施策により過当競争が起きる可能性があるが、畿内の販売店社長は「そんなところに売ってほしくないと思う。老朽化した地下タンクを持っているフルSSだとリスクが大きいが、量をさばくことができるセルフSSだとどこの会社でもほしがるのでは」と懸念を示す。
 地場業者の撤退は組合にとって死活問題だが、畿内の特約店社長は「需要は減っているのだから、昔みたいにガソリンの増販には期待しないほうがいい。自社では潤滑油販売に力を入れているが、無駄な競争はせずに採算販売するのは当然だ」と強調する。