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中環審専門委、VOC排出抑制対策案を提示「SSは自主的取組で」

自主的なステージ2対応促進を提案した中環審専門委

 環境省中央環境審議会の自動車排出ガス専門委員会(委員長・大聖泰弘早稲田大学教授)は3月22日、「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」(13次報告案)をまとめた。注目されたSSにおける揮発性有機化合物(VOC)対策のステージ2導入については、「法的規制によらない業界の自主的取り組み」とすることを提案、給油段階で計量機に高額な設備投資を強制しない内容となった。全石連、油政連、各県石油組合、石油連盟が展開してしてきた導入義務化反対運動が反映されている格好だ。
 同審議会は13次報告案に向け、燃料蒸発ガス対策の必要性を検討、特に給油時のVOC低減について自動車側に取り付けるORVRと、SSが給油する際に燃料蒸発ガスを回収する両面からアプローチしてきた。『ステージ2』と呼ばれるSSでの燃料蒸発ガス回収には、計量機1基あたり300万円程度の設備投資が必要と試算され、1SSの新規投資が莫大なものになることから、実現すれば「第2の地下タンク問題」になるともみられ、厳しい経営環境の中、廃業・撤退に追い込まれる中小SSが続出することが懸念されていた。
 全石連・油政連も事態を重く受け止め、大々的な反対運動を展開。自民党石油流通問題議員連盟(野田毅会長)と連携し、環境省の望月義夫大臣(当時)、現在の山本公一大臣にも「SSの存続を危うくすることなく、科学的な知見に基づいて産官学が合意できる丁寧な検討」を訴えてきた。昨年11月の石油増税反対総決起大会でも国会議員にVOC規制強化反対の姿勢を示し、各組合は地元選出議員への陳情を繰り返した。
 報告案では、『ステージ1』としてSSでの荷卸し時の燃料蒸発ガス対策が都市部を中心に進んでいることを考慮し、「給油所側及び自動車側双方で実行可能な対策を進めるという観点から、給油時対策について法的規制によらない(業界による自主的取り組みにより)ステージ2の導入を促進する」という文言が盛り込まれた。
 同専門委員会は今回の報告書案をもとに、4月にはパブリックコメントを実施、5月以降、中環審で報告を踏まえ審議することになる。