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奈良・川上村 地場SS継承し村営化へ

栗山村長が全石連を表敬訪問し説明
SS継承までの経緯を説明する栗山村長(写真右奥)

 奈良県川上村の栗山忠昭村長らが3月21日、全石連を表敬訪問し、同村が出資する一般社団法人『かわかみらいふ』が今月末で廃業する地場業者の井上石油(井上英昭社長・EMG系)から運営を引き継ぐ形で4月3日にSSをオープンすることを明らかにした。
 井上石油は村唯一のSSを井上社長とイトヱ夫人が二人三脚で長きにわたり運営を続けてきたが、後継者がおらず、体力的な問題もあり、昨年7月に年内での廃業を決断。同村唯一のSSが消滅してしまうことに危機感を抱き、村営での運営を含めてSSの存続を模索してきた。その結果、今月末までは井上石油が運営を継続することで合意するとともに、村は『かわかみらいふ』が運営を引き継ぐをことを決め、奈良石商(松本安司理事長)や全石連などの支援のもと、協議会を立ち上げ、事業継続に向けて検討を重ねてきた。
 協議会では、SS施設は井上石油が村に寄付、村は条例で同SSを指定施設として『かわかみらいふ』が管理・運営することとした。石油製品の供給については、伊藤忠エネクスと特約契約を結び、忠エネのプライベートブランド・carenexマークを掲げる。また、SSの新装オープン後も井上社長夫妻が運営・経営をサポートしていくという。
 栗山村長は「以前、村には3SSがあったが、まだ井上石油があったので、SS過疎地の問題は他人事にように思っていた。だが突然、廃業するという話になって慌てたが、燃料を安定的に供給することも村民の暮らしを支える大きな役割であり、『かわかみらいふ』に急きょSSの運営も引き受けてもらうことにした」と、SSを引き継ぐまでの経緯を説明し、地域を支える石油とSSの重要性を強調した。
 応対した坂井信常務理事は「SS過疎は全国的に問題になっており、特に高齢者への灯油の配達などが厳しくなっている地域も出てきている。『かわかみらいふ』が運営を継続されるということで、地域住民の方々にとっても大変ありがたい話ではないだろうか」と、同村の前向きな取り組みに敬意を表した。