全国 関東・東京 特集

【2020 新年特集】 全国企画(神奈川) 我が社・SSの金メダル

~地域にさん然と輝く取り組みを紹介~

 東京オリンピック・パラリンピックイヤーとなる2020年の全国企画を飾るのは、『我が社・SSの金メダル』。①水産王国稚内を支えてきた販売業者②地域貢献でソフトバレーボール大会を後援する販売業者③金メダル級のお米を販売する販売業者④コーティングの全国大会に山梨チャンピオンとして出場したSSマン⑤24年のパリ五輪を目指す中学1年生を支援する販売業者⑥全国制覇を果たした軟式野球部を持つ販売業者⑦洗車の技術と顧客管理で圧倒的な実績を上げるSSウーマン⑧シェルのリテーラー部門世界一となった販売業者⑨旧銀行の建物を維持・管理し、町おこしを支える販売業者―という、9つの地域にさん然と輝く金メダル級の取り組みを紹介する。

宇山社長は米の売り方・品揃えを一新
宇山社長は米の売り方・品揃えを一新

宇山商事・こだわりの米を販売
“農家と提携”で近隣店と差別化

 宇山商事(本社・神奈川県秦野市、宇山一徳社長・コスモ系)が顧客に自信を持って販売する金メダル商品は「お米」だ。
 同社が米の販売を始めたのは100年以上前で、現社長の曾祖父の代まで遡る。その後、プロパンガスを取り扱い、SSをスタートさせたのは47年前。最近ではミネラルウォーター「アクアクララ」の販売と専用ウォーターサーバーのレンタル事業をはじめ事業領域を広げている。
 「我が社にとって米は最も歴史が古いものの、年々販売量が減少している」と宇山社長。大きな方向転換の必要性を感じ、売り方や取扱商品を見直した。土、水、肥料などに徹底的にこだわり抜いて生産している農家グループと提携することで、近隣の店では扱っていない米を仕入れられるようになった。玄米を1㌔㌘単位で販売するようにし、店内に精米機も設置した。売場には品種ごとに、生産者の写真と名前、柔らかさ・粒の大きさ・甘味・香り・粘りといった米の特徴に加え、農薬軽減値、有機肥料使用量がわかるように表示している。また、店頭販売だけでなく配達を差別化・強みにしている。人手不足や採算性から配達をやめる米屋が多い中、同社はミネラルウォーターや灯油と組み合わせて効率的に配達し、共稼ぎ・高齢者世帯から喜ばれているという。
 「米は味を知ってもらうことが大事」と話す。SSでは30個スタンプを集めると500円分のクーポン券をプレゼントするスタンプカードサービス(千円給油するごとにスタンプ1個付与)を行っていたが、景品を米1㌔㌘分に変更した。すると「美味しい米を買いたい」と米目的に来店する客が増えたという。「SSでの販促や口コミで少しずつ販売が伸びている。本当に良い商品なので営業を強化していきたい」と、米の拡販に意欲的に取り組む。