ポンプあいらんど

ポンプあいらんど

▼2020年の元旦、群馬県のスキー場から首都圏に帰る時のこと。高速道路を使えばそこそこ早く帰れるが、風景があまり変わらないのでなんとなく味気ない。山間部こそ肌寒かったが、まるで1月とは思えないほど天気が良くドライブ日和。ふと思い立ち、東京と新潟をつなぐ大動脈、国道17号線を通って帰路に就くことにした▼みなかみ市を出発し、渋川市、前橋市と抜けて埼玉県に入り、そのまま東京都へ…。しばらく車を走らせていると、あることに気が付く。それは「元日休業」しているSSが予想以上に多かったことだ。2件に1件の割合で閉まっていた。昨今の働き方改革も少なからず影響していたのだろう▼「コンビニですら24時間営業を見直している。SSも小売業。積極的に時短や定休日を設定し、少しでも魅力ある業界にしなければならない」、北関東のSSオーナーが声高に訴えた言葉だ。確かに、どの時間帯でも少なからず給油のニーズは存在する。しかし人件費やコスト、リスクなどを考慮すると、費用対効果が良いとは考えにくい▼もはや「量より質」の時代が到来したといっても過言ではない。盆正月や長期休暇だけではなく、平時からの営業体制も見直す時が来たのではないか。営業すればするほど、入れ食い状態で販売数量が比例するわけではないのだから――。