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市況概況・12月 卸概況 G業転格差推計4.9円

原油2ヵ月連続上昇 系列、スポット値上がり

 12月の原油価格は2ヵ月連続で反発した。それに伴い、ガソリン卸の陸上スポットも値上がりが続き、系列仕切りも4ヵ月続けて上昇。一方でガソリン小売粗利(全国平均値)は前月比で1・3円下落した。また、いわゆる業転格差は4・9円に拡大した。

 国内卸価格のベースとなる中東産原油(FOB)の12月価格平均値(リットル換算)は前月比2・6円高の45・7円水準で、2ヵ月続けて上昇している。
  週決めフォーミュラ連動ベース推計のうち、ガソリン陸上スポット指標(京浜仕様・近距離ケース)は116・6円(前月比1・6円高)と6ヵ月続けて値上がり、東京バージ先物も114・7円(2・5円高)に反発した。この結果、格差は先物価格の1・9円安に縮小し、15ヵ月連続で現物高・先物安が続いている。
 中間三品の陸上スポット指標は、灯油が65・9円(2・5円高)と4ヵ月続けて値上がり。軽油は65・2円(2・1円高)、A重油は64・2円(2・1円高)といずれも3ヵ月連続で値上がった。
 輸入はガソリン推計値が109・8円(0・1円高)と2ヵ月続けて値上がり。中間三品も灯油が60・3円(2・1円高)、軽油が60・1円(2・5円高)といずれも値上がった。
 系列仕切りはガソリン・灯油・軽油とも4ヵ月続けて上昇。いずれも前月比(推計値)でJXTG、出光昭シが2・3円高、コスモが2・2円高だった。
 東京商品取引所の12月納会価格は、東京バージでガソリンは112・6円(2・0円高)、灯油は63・6円(2・6円高)となった。また、中京ローリーもガソリンが115・8円(3・0円高)、灯油が66・1円(3・6円高)となり、いずれも値上がった。
 JXTG基準仕切りから推計した12月のノンブランド玉月平均は116・2円の水準で2・2円高。
 ガソリンについて資源エネルギー庁発表の卸価格調査全国平均を一般的な特約店仕切りの平均値とし、そこからスポット指標の平均値(配送料1・5円加算)を引いた、いわゆる業転格差は推計4・9円となった。