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2020年1月21日
油外商品市場 安定求めコスト転嫁へ意欲
量より採算重視浸透
1月も気温が下がらず暖冬傾向が強まる近畿地区では、これまで冬場の特需といわれてきたタイヤや洗車など、既存の油外商品の売れ行きが伸びていない。SSからは「年末の油外商戦も良くなかったが、顧客の洗車来店頻度が年が明けても元に戻らない」などの声が聞かれ、需要回復が急務とみられている。
奈良県のSSでは冬タイヤ販売にシーズン前から力を入れてきたが、実際は伸び悩んでいるという。「今冬はスタッドレスに履き替えるユーザーが多いと見込んだが、現状は期待はずれ」と打ち明ける。不振の要因とみられるのは想定以上の暖冬傾向の可能性が高く、「全体的にも顧客の来店頻度が下がっている」と話す。
滋賀県の業者も「新年になっても積雪がなく、スタッドレスやチェーン装着などの需要は低い」と言う。やはり暖冬の影響が顕著だとみており、大阪府のSSマネージャーも「暖冬で洗車需要が期待を大きく下回り、あまり増えていない。冬場を通し洗車需要が伸び悩んでいる」と、いつもと異なるシーズンになると感じている。
奈良県の業者は油外商品の販売不振について「全体的に顧客来店頻度が低下しているのも大きいが、SSとして冬場商材に頼らない商品の売り方も含め、早急に商材見直しの検討が必要になっている。既存の冬期商品だけで全体の粗利益を向上させていくのは困難だろう」と今冬の異変を語った。