中部・愛知
インタビュー
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2020年1月22日
【東西南北】愛知・山下一美豊田みよし石協理事長 ★市町村合併
広域の供給支えて
世界に誇るトヨタ自動車のある愛知県豊田市で「豊田みよし石油業協同組合」を率いて3年余り。山下一美理事長(山下石油社長・出光昭シ系)は組合員53社の経営安定と生き残りに全力を注ぐ。
かつては拳母(ころも)藩2万石の城下町で、戦後間もなく市政を敷いた際に拳母市へ。トヨタの本格稼働で工業都市として躍進し始めた1959年、企業創業者の名前を地名に採り「豊田市」に。組合員はクルマの町を燃料部門で支え続けてきた。トヨタ発行の燃料チケット・カードなどで給油業務を代行するSSなど、自動車王国の一端を享受した時期もあった。
だが、地元ユーザーの新車買い替えは驚くほど早く、低燃費車の普及で燃料販売量は減少の一途。大合併などで人口約43万人と名古屋に次ぐ中核市になったが、市域も県境の奥三河まで県面積5分の1を占めるほどに。みよし市も含め組合員のSSの距離は約70㌔と広がった。市庁や中電などと積極的に災害協定を結び官公需にも力を入れる。「安定供給をしっかり果たすには、地元SSが生き残り結束していくことが第一」と決意を表す。