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コストコが道内2号店検討

初のSS併設型懸念

 コストコホールセールジャパン(川崎市)が北海道内2ヵ所目の出店地候補地として、石狩湾新港の工業団地を検討していることが先ごろ明らかになった(一部既報)。石狩市は隣接する札幌市や小樽市からの車でのアクセスが良く、集客が見込めると判断した模様。候補地の面積は広く、道内1号店には併設できなかったSSも出店するとみられている。

造成中の出店候補予定地
造成中の出店候補予定地

 コストコ道内2号店の出店候補地は、石狩市新港南2丁目100-1。現在約16ヘクタールで造成工事が行われており、コストコがこのうち約8ヘクタールを建設用地として取得する模様。造成工事は今春にも作業を終える見通しだ。ただし、この土地は特別業務地区に指定されているため、店舗を建設するには都市計画を変更する必要があり、新年早々にも市の都市計画審議会に諮問する動きが出ているという。
 候補予定地の近隣にには大型パチンコ店や今年3月開業予定の建設中のホテルがある程度で開発がまだ進んでいないが、イオン北海道が大型物流施設を新設する計画もある。石狩湾新港地域は港湾を中心とする一大物流拠点に発展する可能性が高い。人口の集中する札幌市や小樽市からの車でのアクセスも便利で、コストコはここへの出店を決断したようだ。
 同社は日本初の店舗となる「久山倉庫店」を1999年に福岡県久山町にオープン。昨年末現在で全国26店舗を展開しており、うち13店舗にSSを併設している。北海道では2008年に札幌市清田区に道内1号店となる「札幌倉庫店」を開業しているが、敷地面積が狭いためにSSは併設していない。事情を知る建設情報関係者は、建設計画の内容はわからないものの「建設用地は広大で、おそらくSSも併設するのでは。倉庫型の店舗は工期も短く、来年にもオープンできるのでは」と話す。
 建設候補地のすぐ近くには道内最大級のフリートSSもある。コストコが道内初のSSをここに併設するとなると、周辺に広く影響を与える恐れがありそうだ。