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NITE 長期使用・石油機器 事故件数は5年間で132件

SSでの点検呼びかけ重要に

 製品評価技術基盤機構(NITE)はこのほど、長期の使用により、火災などの重大事故につながる可能性の高い暖房・給湯・燃焼機器の定期的な安全点検を呼びかけた。北日本を中心に強い寒波の襲来で、急激な気温の低下や積雪などに見舞われる地域が増えており、暖房性能の高い石油ストーブ、石油ファンヒーターなどの暖房機器の使用が高まっている。こうした石油機器の安全かつ快適な利用に向けて、SS店頭や灯油配達先などでの顧客への安全点検の呼びかけが重要になっている。

 2014~18年度の間で、NITEに製品事故の報告があった情報のうち、「特定保守製品」による事故は836件となった。使用期間が判明したものは532件で、そのうち61%にあたる325件が10年以上使用した製品で発生していることが明らかになった。このうち石油機器の事故は132件だった。また、10年以上使用した製品による事故325件のうち56%にあたる183件は火災を伴う事故だった。
 特定保守製品は石油ふろがま、石油給湯機、密閉燃焼式石油温風暖房機(FF式石油温風暖房機)、屋内式ガスふろがま(都市ガス、LPガス)、屋内式ガス瞬間湯沸器(都市ガス、LPガス)、ビルトイン式電気食器洗い機、浴室用電気乾燥機の9品目。これら9品目の製品は経年劣化により重大な事故が発生する恐れのある製品として指定されている。09年には経年劣化による事故を防ぐため、「長期使用製品安全点検制度」が設けられ、新たにこれら9品目の製品を購入した際は、所有者情報を製造・輸入事業者に登録することおよび点検を受けることが求められている。制度開始直後に所有者情報を登録したユーザーにはすでに点検の案内が届き始めていることから、NITEでは、案内に沿って適切に点検を行い、事故の未然防止を呼びかけている。
 14~18年度までの5年間に発生した325件の事故は、14年度の79件から17・18年度は各52件と年々減少傾向にあり、これに伴って火災事故も14年度の49件から17年度には26件に減少した。ただ18年度には32件と再び増加に転じた。製品別にみると、屋内式ガスふろがまが93件と最も多く、次いで石油ふろがまが71件、屋内式ガス瞬間湯沸器が64件、石油給湯機が50件と続く。